教室の歴史

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札幌医科大学神経精神医学講座は、1950年7月に開設されました。初代教授は、中川秀三教授(在任:1950年-1973年)で、大学病院本院とは別の札幌医科大学付属円山分院を拠点として、診療、教育、研究が開始されました。中川教授自身の主たる研究テーマは、てんかん、精神病の外科的治療、およびアイヌのイムでしたが、在任期間中に、精神病理学、精神薬理学、薬物依存の病態、神経生理学、神経化学、神経病理学、そして精神衛生学の各領域へと診療活動、研究領域を広げました。
第2代・藤田繁雄教授(在任:1973年-1976年)を経て、第3代・高畑直彦教授(在任:1978年-1997年)は、自身の研究テーマである神経病理学と精神病理学をもって講座の診療、教育、研究をさらに発展させ、コンサルテーション・リエゾンの発展の礎もこの時期に築かれました。神経病理学研究は、アルツハイマー型認知症における病理形成過程、症候学に関する研究へと横断研究へと発展し、精神薬理学研究は、アルコール依存症や気分障害の病態研究へと発展しました。なお、この時代に円山分院は閉院となり、神経精神科は新附属病院外来・病棟に移転をしました。
第4代・齋藤利和教授(在任:1998年-2014年)は、アルコール依存症の臨床と精神薬理学研究を専門とし、国際アルコール生物医学会理事長としてこの領域の研究を推進するとともに、もの忘れ、摂食障害、性同一性障害等の患者さんのための専門外来を開始し、麻酔科と共同で緩和ケアを、そして小児科との共同で児童思春期の専門外来を立ち上げました。在任中に、認知症の臨床研究はさらに発展し、性同一性障害の臨床研究なども開始されました。また、実質的に教室所属となる臨床心理士や精神保健福祉士を増員し多職種リーム医療モデルが強化されました。
2015年に、第5代・河西千秋教授が新たに着任しましたが、河西教授は、精神薬理学、行動科学、及び精神保健研究を専門とし、着任前の直近では、横浜を拠点に、自殺の危険因子研究、自殺関連行動への介入研究、そして地域や社会各領域のメンタルへルス・リテラシー向上のための精神保健活動・研究に従事してきました。当講座は、今、時代が精神医学に求めているものを意識しながら、教育・診療・研究・地域貢献活動の体制をさらに発展的に改革をしているところです。